あつき動物病院・病気について
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ワンちゃんの病気について

ワンちゃんの病気

バベシア症について
バベシア症とは、ギブソンバベシア原虫(Babesia gibsoni)という病原体が犬の体内に入ることにより起こる、犬にとっては致命的な感染症です。バベシア症に感染した犬では重度の貧血が起こり、放置すると死に至るという非常に恐ろしい感染症です。

バベシア症に感染すると、犬の体内に侵入したバベシア原虫は血液中で赤血球に寄生します。感染した犬の免疫システムはバベシアが寄生している赤血球のみならず正常な赤血球までも破壊することが知られています。こうして致命的な貧血が際限のなく進行していきます。

バベシア症は、早期に治療すれば救命できる可能性が高いですが、貧血が重度になると治療の甲斐なく死亡してしまうこともあります。多くの場合殺原虫薬の注射による治療がおこなわれますが、最近では抗生物質の一種でバベシア症の治療効果が高いとされる薬物も見つかっています。いずれにしてもこの感染症の治療には獣医師の経験と技量が必要とされます。

バベシア症の予防は、バベシア症はマダニによって媒介されますから、マダニに吸血されないことが最大の予防策となります。それには動物病院で扱われているマダニを予防できる薬剤(首輪タイプやスポットオンタイプ)がもっとも効果的です。市販のノミとり首輪やスプレーやプログラムなどの飲み薬は残念ながらまったく効果がありません。バベシア症が発生している地域ではマダニの寄生を防ぐことがバベシア症から身を守ることにつながります。

ジステンバーについて
ジステンパーウイルスによって感染し、死亡率の高い病気です。
子犬に発生が多くみられ、感染すると、発熱、目ヤニ、鼻水、激しい咳や、下痢、嘔吐などの症状が現れ、てんかん様発作、チックなどの神経症状を示し、衰弱死してしまいます。

アデノウイルス1型(犬伝染性肝炎) アデノウイルス2型感染症について
1型の症状は、子犬の突然死や、角膜が白く濁ったり、発熱、嘔吐、下痢などをおこします。
また2型は肺炎など呼吸器病症状です。

犬パラインフルエンザについて
単独での感染よりもアデノウイルス1型、2型、ボルデテラ、マイコプラズマなどいろいろなウイルスや細菌と混合感染して、「ケンネルコフ」と呼ばれる呼吸器系の疾患をおこすものとして、知られてます。
伝染力が非常に強く、咳きやクシャミなどから、空気感染をおこします。

パルボウィルス感染症について
パルボウイルスによる急性伝染病で、チリやほこりに混じって長期間生存する、抵抗力の強いウイルスです。
子犬が突然死してしまう心筋型と、激しい嘔吐や下痢をする腸炎型があります。
子犬では、死亡率の高い病気です。

犬コロナウィルス病について
症状は、水様性の下痢や嘔吐を引き起こします。
潜伏期感は、1~2日で、胃腸炎症状の後、殆どは回復します。
感染した犬の便や尿に放出され経口感染します。

レプトスピラ症について
犬だけでなく他の動物や人にも感染の危険性がある伝染病です。
症状は黄疸出血型とカニコーラ型がの2つの種類があり、黄疸出血型は、黄疸や消化器症状、歯茎からの出血などがみられます。
カニコーラ型も消化器症状を引き起こします。


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ネコちゃんの病気について

猫ひっかき病について
猫ひっかき病とは、ネコが引っ掻くようになる病気ではありません。
ネコに引っ掻かれたり咬まれたりすることによって人間が発病する病気です。
引っかかれた場所が腫れ上がったり、その場所の近くのリンパ腺が卵大の大きさに腫れ上がったりするものです。

咬んだ犯人のネコたちにはほとんどの場合、目立った症状は認められません。
アメリカでは年間4万人が猫ひっかき病と診断されていると報告されています。
日本ではまだ十分な調査が行われていないため実数はわかりませんが、動物病院ではネコの飼い主がこの病気の症状を訴えるのを聞くことがたまにあり、全国ではかなりの数の人が感染しているものと推測できます。

ネコちゃんの病気

猫ひっかき病の原因菌であるバルトネラ・ヘンゼレはノミ→ネコ→ヒトという経路で感染します。
どのようにして感染するか、まだ完全に解明されてはいませんが、ネコの血をノミが吸うときに病原体がネコの体内に侵入します。そしてネコが飼い主に咬みついたり、引っ掻いたりしたときに今度はネコから人間の体内へと病原菌が侵入するのです。
また、この病気にかかった人の約半数はネコに咬まれるか引っ掻かれたことにより発病していますが、あとの半数は咬まれたり引っ掻かれたりしていないのに、ネコを飼っているだけで発病してるという調査報告もあります(公立八女総合病院での調査)。

私見ですが、これは飼い主が知らない間にネコのノミに刺されているためではないかと考えられます(ほとんどの飼い主はノミに咬まれてかゆくても、それがノミに刺されたためとは思わないのです)。
だから病院を受診してもノミに刺されたと医師に報告しないのでしょう。この説が正しいかどうかは、さらに調査が必要です。この病気の病原体を運ぶノミは「ネコノミ」ですが、犬がこの病気を媒介する場合もあります。なぜなら現在、日本の犬に寄生しているノミはほとんどが「ネコノミ」だからです。

猫ひっかき病は、咬まれたり引っ掻かれたりした数日から2週間後に傷の場所が熱っぽくなって赤くなったり、腫れ上がったりします。膿をもったりかさぶたがはったりすることもあります。その数日から数週間後に熱が出て体がだるくなり、ほとんどの場合傷を受けた手や足の付け根のリンパ節が腫れ上がり、腫れた場所を押すと痛みます。ヒトによっては初期に起こる傷の炎症がみられずにリンパ節が腫れてくる場合もあります。

時には切開や入院が必要になったり、視力障害や肝障害を起こすこともあります。免疫不全症の患者など、免疫力が低下したヒトでは「細菌性血管種」という独特の病変が出現することが知られています。

猫ひっかき病の予防は、この病気の病原菌はノミが媒介します。また、ダニがこの菌を媒介する場合があることも知られていますので、最大の予防策はネコにノミやダニが付かないように心がけることです。
簡単に出来ることですが非常に重要なことです。特にノミがたくさん付いた仔ネコから感染する比率が高いので、仔ネコにノミが付いている場合には必ずノミを駆除することが重要です。

ノミとダニを予防する薬品は動物病院で入手できます。首輪タイプのものや液体を背中に垂らすタイプ(スポットオンタイプ)が選べます。ホームセンターや薬局で市販されているものでノミとダニを完全に防げるものはありません(残念ながらほとんどの製品はノミ駆除効果すらありません)。

猫ウイルス性鼻気管支炎について
ヘルペスウイルスが原因の病気で、感染猫のクシャミや分泌物などからうつる。
症状は、鼻水、クシャミ、目ヤニ、発熱、食欲不振などです。幼若な猫では、脱水や栄養不足で死亡することもあります。

猫汎白血球減少症(猫伝染性腸炎)について
パルボウイルスが原因の病気で、白血球が極端に減少し、発熱、食欲不振、嘔吐、下痢などを引き起こします。

猫カリシウィルス感染症について
かかり始めは、クシャミ、鼻水、発熱など鼻気管支炎とよく似た症状がみられます。さらに症状が進むと、口や舌などに潰瘍ができます。2次感染がおきると肺炎を併発して死ぬこともある病気です。

猫白血病ウィルス感染症について
症状は様々で、白血病の他に貧血や免疫力の低下、リンパ腫、流産、腎臓病などいろいろな病気を併発します。発病すると致命的な難病ですが、症状の出ない潜伏感染では異常なく過ごす猫も少なくありません。


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